数学月間の会

SGK通信2008-19(SGK懇話会資料)

数学月間懇話会(08/07/22)の資料をここにおきます:
 
1.数学月間(片瀬豊)⇒ KATASE_SGK.pdf
2.ある数学者たちの物語(上野正)⇒ UENO_Fermat001.pdf
3.数学と基礎科学(谷克彦)⇒ TANI_science.pdf
4.特別講演:秘法−数学的オブジェの照明(岡本和夫,河野俊丈)⇒ KOHNO_models.pdf
 
当日の写真アルバムのリンクは,SGK通信2008-13 の最下段にあります.

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SGK通信2008-17(SGK懇話会によせて3)

竹内淳実氏にピタゴラス数の求め方を投稿していただきました.
−−−上野正氏の講演にもピタゴラス数の算出式がでてきました.
ここでは,竹内淳実氏が考えた簡潔な説明方法を紹介します.−−−
因数分解ができれば,簡単に理解でき,中高生の教材としての展開にも良いようです.
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SGK通信2008-15(SGK懇話会によせて1)

SGK懇話会では質疑の時間がとれませんでしたが,
ご参加いただいた方々から,種々のコメントを戴いております.
”SGK懇話会によせて”として,順次掲載していきます.
このSGK通信も多くの方に読まれていることがわかりました.
ご意見,コメント何でもお寄せください.意見交換の輪を広げていきましょう.
      SGK世話人:谷まで sgktani@gmail.com
 
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★SGK懇話会によせて1
数学の重要性を誰もが認めるが,なかなか協力関係がなりたたないという話がありました。その理由には,一般の人々が数学を敬遠することもありますが,同時に,数学者が一般に向けて数学をわかりやすく説明することを怠っている(あるいは、わかりやすさに価値を認めない?)こともあると思います。(高木隆司氏)

高木隆司氏の最近の著書に,
「理科」「数学」が好きになる 楽しい数理実験
発行年月日:2008/06/20
サイズ:A5判  ページ数:190  ISBN978-4-06-153137-6
定価(税込):2,520
があります.私も興味深く読みましたが,内容は種々の形に関する実験を取り上げ,生徒にも明解にわかる本質をついた数学説明があります. 
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SGK通信2008-16(SGK懇話会によせて2)

数学月間に望みて,竹内淳実氏の詠みたる七言絶句(二題)「関孝和三百年忌」「聞米国数学月間有感」,および律詩(一題)「宇宙実験棟「希望」」,ここに掲載す.
 
関孝和三百年忌   平成二十年七月
元禄百花斎放殊              元禄百花斉しく放いて殊なり
算家互競遺題図              算家互いに競い題を遺んと図る
泰西学海未波及              泰西の学海未だ波及せざるに
何為関心相似乎              何為れぞ関心相似たる乎       (全部見るのはここ)⇒ 詠科学.pdf
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SGK通信2008-13(数学月間懇話会報告)

第4回数学月間懇話会(14:00〜17:30)は,052教室で実施した.
片瀬豊,上野正,谷克彦,河野俊丈各氏により,4つの講演があった.
講演資料は別途SGK通信に掲載予定です.
40人教室で懇話会を開始したが,50人を超す参加者があり,随時椅子を追加し10脚以上いれましたが収容スペースがない状態になりました.うれしい悲鳴ではありますが,教室後部の補助椅子の方々には,落ち着かない状況にしてしまいましたことをお詫びいたします.
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数学的オブジェ見学(17:30〜18:00).岡本和夫(東大)氏により火入れ式が行われ,照明された3つの負定曲率曲面などの見学を行った.
 
18:00より,ルベソンベールに移動し,懇親会を行った.

(当日の写真はここをクリック)⇒http://picasaweb.google.co.jp/SGKtani/Photo_SGK

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SGK通信2008-14(数学と生命科学−上智大学講演会の詳細)

講演会「数学と生命科学−数理モデルを中心として−」
SGK通信2008-9で紹介した講演会情報の詳細⇒上智大講演会詳細.pdf
これは日本数学協会「数学月間」参加プログラムです.
日時:2008年8月4日(月),13:30-17:00
場所:上智大学11号館411教室
・感染症対策における数理モデルの役割(大日康史)
・数理脳科学と情報幾何(甘利俊一)
世話人:金井寛(上智大学名誉教授),篠田健(上智大学理工学部教授)
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SGK通信2008-11(数学月間懇話会−数学的オブジェ写真)

東京大学大学院数理科学研究科所蔵の石膏幾何学模型は,19世紀末から20世紀初めにドイツで製作され,1910年代頃に輸入されたものである.今回,東芝ライテックなどの協力で,LED照明がなされた3点の模型は,いずれも負の定曲率曲面である.
(1)                                                (2)                                                     (3)
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(1)  クエン曲面,負の定曲率曲面
ガウス曲率がいたるところ負の一定値をとる曲面の中で,最も複雑なパラメータ表示をもつものの一つである.曲面は自己交差をもつ形で3次元ユークリッド空間にはめこまれている.

(2) 回転面として得られる双曲面型の負の定曲率曲面
回転面として表される負の定曲率曲面には3通りのタイプがあることが知られていて,それぞれ,擬球,双曲型,円錐型とよばれている.この曲面は,その一つである双曲型の回転面である.

(3) ディニ曲面,負の定曲率の一般化されたヘリコイド曲面
トラクトリックスとよばれる曲線を回転すると負の定曲率曲面の典型的な例である擬球が得られるが,この曲面はトラクトリックスをらせんに沿って移動して得られるヘリコイド曲面である.
-------解説:河野俊丈(東大)
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SGK通信2008-9(講演会情報)

数学月間講演会の一つとして以下の講演会が計画されています.
「数学と生命科学−数理モデルを中心として−」(案)
日時:2008年8月4日(月):13:30-17:00
場所:上智大学

プログラム(案)
13:30-15:00
講演者:大月康史氏(国立感染症研究所感染症情報センター)
題目:感染症と数学
15:30-17:00
講演者:甘利俊一氏(理化学研究所脳科学総合研究センター)
題目:数理脳科学と情報幾何

主催:上智大学理工学部数学科/情報理工学科
共催:上智大学理工学部/日本数学協会
世話人:金井寛(上智大学名誉教授),篠田健一(上智大学理工学部教授)

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SGK通信2008-8(数学月間懇話会の梗概)

第4回数学月間懇話会のお知らせ

 日時●7月22日(火) 14:00〜17:30

1.「数学月間」片瀬豊(日本数学協会)
日本数学協会は2005年に,7月22日〜822日を数学月間とすることを提唱した.米国では1986年のレーガン宣言でMath. Awareness Month (MAM)が始まった.数学月間は,数学への共感興味の高揚,数学教育の社会的意義の再確認を狙う.

2.「ある数学者たちの物語」   上野正(東大名誉教授)
フェルマーの定理は360年後の1995年に至りワイルズによりようやく解かれた.解決の道を開いたのは,1955年に日本で開催された国際シンポジウムで,まだ20代の谷山豊が提出した幾つかの予想だった.この「谷山の問題」がフェルマーの定理を解く鍵となる.谷山の没後50周年にあたり当時の思い出を語る.

3.「数学と基礎科学」  谷克彦(日本数学協会)
抽象化は物事の本質を取り出し,論理を展開させる.これが数学の醍醐味である.しかしながら,始めから完成品を見せられ面白くないのは私だけではあるまい.数学は科学の僕でもなく,裸の女王でもない.インターフェイスに注目しよう.入口は「抽象化の発見」,出口は「類比と応用」だ.日常社会とのつながりから教材を掘り起こすことで,数学への共感興味がえられる.例として,最小作用の原理,因果律,高次元空間,シミュレーションなどを取り上げる.

4. 特別講演「秘宝―数学的オブジェの照明」岡本和夫(東大)
東京大学大学院数理科学研究科には,百年ほど前にドイツから輸入した石膏模型がある.曲面や関数のグラフを可視化したもので,これほど多く残っているところはヨーロッパでもなかなか無いらしい.造形美術にも影響を与えた模型で,その方面でも知られている.これを今年の数学月間中に展示する(東芝ライテック株式会社の協力を得た).

数学的オブジェ見学

会場●東京大学大学院数理科学研究科(「駒場東大前駅」下車)
参加費●無料(懇親会参加者は別途3000円必要です)
懇親会●18:00〜20:00;構内ルベソンベールにて

懇話会・懇親会の申込み先●谷克彦(数学月間の会・世話人)
e-mail: sgktani@gmail.com, Fax:03-3383-2978

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SGK通信2008-6(数学月間懇話会おしらせ)

数学月間の開始日に第4回数学月間懇話会(参加無料)を開催いたします.
ふるってご参加ください.数学とその周辺を語り合いましょう.
7月22日
 ●14:00〜17:30; 東京大学大学院数理科学研究科(駒場)にて

1.数学月間(片瀬豊)
2.ある数学者たちの物語(上野正)
3.数学と基礎科学(谷克彦)
4.特別講演:秘宝−数学的オブジェの照明(岡本和夫)
このあと見学数学的オブジェ見学
 
 ●18:00〜20:00; 構内ルベソンベールにて(懇親会3千円)
 
  参加申し込み
問い合わせ連絡先: 
SGK世話人(谷)までsgktani@gmail.com
                           fax:03-3383-2978
 

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SGK通信2008-5(数学思潮6)

片瀬氏(SGK発起人)より,数学思潮(6)の投稿がありました。
添付ファイルとして掲載します。
米国のMAMと日本の「数学月間活動」の流れが概観できます.

数学月間活動に期待される項目に
・数学の興味を誘う視覚化展示会
・数学の社会性・普及貢献の顕彰
などの提案があります.


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SGK通信2008-4(数学教材紹介2)

日常生活教材作成研究会(数学班統括:岡部恒治)が作成(2007.3)した報告書が,文科省のホームページにあります。
膨大な内容なので,活用に便利なように,事例抽出ソフト(エクセルマクロ)を尾木純さんが作成しました。
昨年12月末に文部科学省教育課程課から事例抽出ソフトの活用許可をいただいています。
ダウンロードして有効に活用ください。
抽出ソフト改良は次バージョンに反映いたします。ご感想など以下にご連絡願います。
sgktani@gmail.com :SGK世話人
 
 事例集抽出ソフト004.xls(最新版アップロード20080329)
 
(注意)ファイル名を右クリックして保存をえらびダウンロード,保存してください.エクセルマクロを利用しています.
”事例集抽出ソフト004”では,ファイル名は任意で(004を取り除く必要はない)良いことになりました.


 



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SGK通信2008-3(数学教材紹介1)

宮永望さん(当協会理事)より情報いただき,早速読んでみました.
「学力向上につながる数学の題材」(東京法令.2006年)
編集代表:四方義啓,下田好行,岩田修一,鈴木貢
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 第1編 ホリスティックな視点による学習意欲の喚起と学力向上
 
ホリスティックな視点とは,「知を活用する力」のようです.
学習意欲の喚起につながるよい題材が選ばれ,学校ですぐ使えそう.
数学普及に役立つ内容です.

 第2編 学力向上・学習意欲喚起につながる数学の題材
●  数や数学の基本
1. 昔話の中に隠れた数学1 かぐや姫の物語
2. うっかり「他店より必ず」というと……
3. 昔話の中に隠れた数学2 わらしべ長者の物語
● 数字の表し方いろいろ・バーコード
4. 3cmのなかの情報量
5. バーコードを解読してみよう! 
●  余りの計算の有効性
6. 占い?にも使われる数学
7. 新幹線の2列・3列シートの素敵な利用法
8. 数あてマジックと暗号づくり
●  数や式の因数分解
9. セミからキャッシュカードまで
10. 外国為替を暗算しよう 
●  位置と方程式
11. CTスキャンと宝捜しゲーム
12. GPSや地震・雷の中に隠れている数学 
●  戦略と不等式・方程式
13. スーパー値引き合戦
14. リサイクルは宝の山
15. バーゲンセールでの最も得な買い方
●  一次関数の応用
16. 日本とイギリスの壁を飛び越えよう
17. 人口問題を考える
18. 食べ物はゆっくり噛んでダイエット 
●  二次関数の応用
19. 昔話の中に隠れた数学3 桃太郎とその仲間たち
20. クルマは急に止まれない! 
●  最大最小が決める形
21. 猫はこたつで丸くなる……のは何故
22. 流水量が世界一のウォータースライダーを作ろう!
23. 誰よりも遠くへ飛ばすために……
24. 川の形と高速道路とゴミ捨て場
25. ジェットコースターはなぜ速い? 
●  三次元、そして高次元を取り扱う
26. スターウォーズも大丈夫
27. 四次元は実在する!! 入試科目の謎 
●  変化の取り扱い・微分(と微分方程式)
28. エレベーターの神秘
29. 借金が倍になってしまう期間は……
30. 人口の増加・減少を予測する
31. 「ししおどし」「クリスマスツリー」は時間を計る 
●  積分の考え方
32. 数学武蔵と数学小次郎どっちが強い
33. 予言・予測する体温計 
●  図形と方程式
34. 日の出・日の入りと三角関数の関係
35. オリンピックのトーチと二次曲線
36. コンサートホールの設計
37. 衛星放送受信アンテナや科学館「不思議の部屋」の設計 
●  図形の利用
38. 距離はどれくらいかな?
39. 車のワイパーの謎を探ろう! 
●  繰り返し図形のおもしろさ
40. 1cmの隙間にひろがる世界
41. 繰り返し模様のある壁紙の設計
42. 歩道を隙間なく敷き詰めるタイル設計 
●  調査と確率
43. 視聴率はどうやって調べるの? 
●  確率と心理
44. 思い込みにだまされるな!
45. 後悔しない戦略
46. お天気を予測する
47. 「おにぎり」お弁当の楽しみ
●  機械・道具の中の数学
48. コンピュータ・ハードウェアのしくみを知ろう
49. 丸太から柱をつくろう
50. クルマは数学を使って走る?

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SGK通信2008-02(米国MAM統一テーマ)

今年,米国は大統領選挙の年。

本年の米国数学強調月間(Math. Awareness Month = 2008.4月)の統一テーマは,数学と投票(Math and Voting)です。http://www.mathaware.org/index.html

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私は年末に,”Super Crunchers” (邦訳:その数学が戦略を決める)Ian Ayres著を読みました。面白いですよ。
テラバイトのデータ計算が専門家にとってかわるのです。

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SGK通信2008-01(数学思潮)

片瀬氏(SGK発起人)より,数学思潮(3-4,5)の投稿がありました。
添付ファイルとして掲載します。数学月間の歴史がわかります。
新しい年になりました。2008年の数学月間標語を募集いたします。
ご提案お寄せください。
連絡先SGK世話人(谷)まで: sgktani@gmail.com 
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SGK通信2007-14(数学イノベーション)

文部科学省科学技術政策研究所 編著で、
「数学イノベーション」という本が出版されました。
数学月間の一つの切り口がここにでていると思います。  
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第1章 なぜ、いまさら、数学なのか
第2章 「つながり」と数学的
第3章 暗号・情報セキュリティと数学研究
第4章 確率解析とファイナンス
第5章 保険数理の考え方と展望
第6章 数理生物学とは何か
第7章 数理工学−「工学」諸問題を数理する!
第8章 製造現場における数学の活用−鉄鋼業を例として−
第9章 知的ロボティクスと数学
第10章 曲率単調曲線の構成−CADの形状処理の話題から−
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SGK通信2007-13(2つの数学月間懇談会の報告)

(1)数学月間懇談会(第3回)
2007.07.30,17:00-19:00(東大駒場,ルベソンヴェールにて)

出席者(14名):岡本和夫,遠藤寛子,尾木純,金井寛,久保盛唯,谷口健英,根上生也,桜井進,野崎昭弘,林秀樹,真島秀行,本村修一,片瀬豊,谷克彦

話題提供:「粒子のシミュレーションは,原子・分子が作る物質の世界から,黄昏空の鳥の群れの行動,銀河系の姿予測まで→→これらの仕組みを理解するのに役立つ」
短時間ではあったが,旭硝子中研,谷口健英氏にガラスの世界を紹介いただいた.

懇談:社会産業を支える数学を見えるように.学校教育カリキュラム.横断型基幹科学技術研究団体連合などを自由に懇談した.
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(2)数学月間(国会議員との懇談会)
8月5日,14:00-16:20(第2議員会館第3会議室にて)

出席者:小野晋也,広中和歌子,宮下一郎,西博義,石井啓一:(各議員)
浜中順一(日科技連,理事長),池澤辰夫(早大),松原望,岡部恒治,真島秀行,芳沢光雄,根上生也,片瀬豊,谷克彦

数学月間について:数学を社会に見えるようにする(政治家にも見えるようにする).数学研究者の広範な領域への進出.など.
地方財政再建について:池澤辰夫氏より,TQMを踏まえた事例の講演がなされた.
小野晋也議員より,数学に基づいて,政策判断の手法となる「客観的な論理式が追及できないか」との課題がだされた.
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SGK通信2007-11(ファイナルサーキュラー)

2つの数学月間懇談会(ファイナルサーキュラー)
 
(1)7月30日,17:00-19:00,東大駒場,ルベソンヴェールにて
今年の数学月間標語は,「数学と社会の架け橋」です.
・話題提供”シミュレーション”
講師:谷口健英氏(旭硝子中研)+司会:谷
・数学月間活動について懇談パーティ.
 
(2)8月6日,14:00-16:00,議員会館
・財政再建と数学:TQC手法(日科技連)
・数学啓蒙活動:社会を支える数学,啓蒙ナビゲータ,など
 
ご意見ご提案など,SGK世話人(谷)までお寄せ下さい.
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SGK通信2007-10(数学月間懇談会開催)

数学月間懇談会を開催します.ふるってご参加ください.
「数学文化普及のための数学月間」のありかたなど語り合いましょう.

ーーーーーーーー記−−−−−−−−
日時:7月30日, 17:00−19:00
場所:ルベェソンヴェール(東大・駒場内)
会費:¥4,000

ご参加申し込み:SGKmagazine@gmail.com 
        tel:045-590-1645 谷
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SGK通信2007-09(国会議員との懇談会開催日)

7月30日に計画していた国会議員との数学月間懇談会は,
選挙の日程変更の影響を受けて8月6日になりました.

当日の話題は,以下の2分野に関して,懇談したいと思います.

(1)財政再建等の数学手法(TQC,....)
(2)数学月間(数学普及・教育,数学オリンピック,サイエンスナビゲータ,英国MMP・米国MAMの状況,....)
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  日時・場所: 8月6日,PM2ー4時に議員会館
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皆様の積極的なご参加を呼びかけます.
参加申し込み・ご提案などの問い合わせ先:SGKmagazine@gmail.com
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SGK通信2007-08(懇談会開催7/30)

お知らせ”国会議員と数学月間懇談会”

日時:2007/7/30, pm2:00-4:00
場所:衆議院第2議員会館・会議室

現在,想定されている話題
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1.数学と財政再建の手法
TQM(日科技連からの提言),....

2.数学月間とは(数学と社会の架け橋)
数学教育イベントの実際,啓蒙活動と政策,数学オリンッピック,.....
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■上記分野1,2に関する話題提案,ご意見をSGKまでお寄せ下さい.
行事実績やプレゼンテーションなどもお送りいただければ反映します.
■参加ご希望のかたも,SGKまでご連絡ください
連絡先(谷):SGKmagazine@gmail.com
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SGK通信2007-07(プラスマガジン情報)

数学と社会の架け橋
色々な分野に数学が使われているのを見るのは大変興味深い.
SGK通信ex06で紹介したMMP_plusの論文など3篇紹介しよう.[これら3篇の詳細は最下行に表示されているpdfファイル(3つ)を開いてご覧ください.この種の論文の配信ご希望はSGKmagazine@gmail.comへご連絡下さい]
■movies
ジェラシックパーク,ロードオブザリングズなど本物そっくりの映画やゲームの世界をつくる3次元映像は数学を使って実現される.光線追跡,事前計算放射輝度伝搬,ラジオシティが,本物そっくりのライティングをリアルタイムで可能にする.3次元の物体回転のグラフィックスではHamiltonの4元数が活躍している.
■buildings
Foster+パートナーグループが,ロンドンシティホール,ガーキン(巨大なきゅうり形)などのランドマークを建設している.環境に影響を与える気流や,内部の反響や,エネルギー効率をシミュレーションする.形状を関数で表現するパラメータモデルが形状の探索に使われる.また曲面でできている外形を平面で作るために,表面の分割に幾何学が使われる.
■memory
πの記憶のギネス記録は,原口氏が2006年に達成した100000桁です.語呂合わせの記憶法では日本人は圧倒的に有利です.数の記憶のメカニズムを解説しています.
plus42_movies.pdf
plus42_buildings.pdf
plus31_remember.pdf
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SGK通信2007-06(プラスマガジン情報)

プラスマガジン(10年目)生活へ数学を
1997-2004,ミレニアム・マス・プロジェクトMMP,ケンブリッジ大学

2007/3月/42号を紹介します.これこそ「数学月間」のあるべき姿だ!
各記事の詳細解説の配信ご希望の方は,SGK世話人までご連絡ください.

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■数学は映画に使われる
コンピュータが映画と電子ゲームを作った:Joan Lasenbyは,映画を支える数学と工学について語る.

■完璧な建物:モダーン建築術の数学
建築術を支える数学を学ぶために,プラスはNorman Foster建築家グループのメンバーに会いに行つた.

■マトリックス:世界のシミュレーション. パート1・・・・粒子モデル
鳥の群れが黄昏空に飛び交う様や,魚群が捕食動物をかわす様を見たことがあるなら,その完璧に振り付けられた動きに驚愕したことだろう.この行動は,複雑に思えるかもしれないが,コンピュータでそのモデル化を行うのは,それほど難しくはない.Lewis Dartnellが諸君自身のシュミレーション作りの実地ガイドを提供する−経験不要.

■”Eulerを読め.Eulerを読め.彼は我々すべての師匠だ”
Leonhard Eulerは,これまでで最も多産な数学者の1人である.今年は,彼の生誕300年の記念年である.Robin Wilsonが,彼の一生と仕事を概観し4シリーズに分けて記述する.

■経過は如何
プラスマガジンが,その第10周年を祝う.この機会に,プラス創設の編集者が初期を回顧して,数学で何が変わり,数学への国民の理解で何が変わったかを考察し,最も好きな論文のいくつかを選び出す.

■キャリア・インタビュー:政府統計官
Emily Poskettは,政府統計官として,国際開発局で働く.貧しい国々での問題との出会い・多くの旅行.彼女の仕事は膨大なデータ処理以上のものである.
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SGK通信2007-05(情報ネットワーク作り)

(H19.3.4投稿 片瀬豊)
「数学月間」応援者:SGOのお願い
「数学月間」行事展開の応援者(SGO:Suhgaku Gekkan Ohensha)になって頂きたい。
SGOの定義:
1.日本数学協会(MAJ)のホームページ:数学月間/SGK(Suhgaku Gekkan no Kai)通信に継続的に目を通し、数学月間活動の流れを汲み取る。
2.「数学月間」7/22〜8/22の数学的行事を推奨して応援・促進する。
3.いろいろな分野の方にSGOになることをお薦め願う。
数学系・非数学系を問わずSGOの情報ネットをつくろう。数学月間に関するご意見をSGK世話人(谷 克彦 tani@rdc.richo.co.jp FAX045-590-1903)迄。     

(H19.3.11投稿 片瀬豊) 
(「数学月間」の栞)「数学月間」の意義と有意日程
「情報化、複合化、グローバル化時代を背景として、数学を焦点に数理科学の振興、諸科学との連携強化による数学力普及・社会力の向上を図る。時間軸期間限定・期日指定で空間的な求心力が得られ易いと云う社会的風潮がある。因みにπ(円周率)とe(自然対数の底)を機軸とする擬似的、近似的な有意日程を参照されたい。
2/7(eの日) 3/8(8/3=2.67)  3/14(πの日、数学の日) 4/11(11/4=2.75)
4/13(13/4=3.25) 5/14(14/5=2.8) 5/16(15/5=3.2) 6/16(16/6=2.67)6/19(19/6=3.17)
7/19(19/7=2.71) 7/22(22/7=3.14〜数学月間〜8/22(22/8=2.75) 8/25(25/8=3.13)
9/24(24/9=2.67) 9/28(28/9=3.11) 10/27(27/10=2.7) 10/31(31/10=3.1
11/30(30/11=2.73).........(22/7=3.1423...が一番近い)
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コメント:
SGK発起人,片瀬豊氏より上記の提案がありました.
情報ネットワークにご参加ください.片瀬氏提案のSGOとはメーリングリストのようなもの.3月8日に文科省でメーリングリストを作ったらとのアドバイスがありました.SGK通信のpdf版をメールで配信しますので,協会員も協会員でない方も積極的にご連絡ください.(ホームページにpdf版の置き場が欲しい)谷

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SGK通信2007-04(数学月間広報)

数学月間とは何か

figQ.JPG
(phase1)数学的課題の抽出:
数学は応用に起源を持つ.各方面から新しい数学が必要とされる.
(phase2)純粋数学研究:
抽出された数学課題は,その本質の探究が行われ,純粋数学の理論体系が出来上がる.
(phase3)諸科学への数学適用:
純粋数学の成果は,後年,さまざまな分野に応用される.
phase1→phase2→phase3の螺旋状に,数学は発展してきた.

◇螺旋のピッチ方向(発展の歴史)の活動は,教育や啓蒙に係わる.
・数学体系を教育するAの部分は,大学や学校の数学教育や講習会である.
・数学が応用される分野や社会に視点を置いたB の部分は,啓蒙(数学月間活動)である.

・Aでは,数学理論の美しさや,パズルを楽しむなどもあるが,限られた講義時間の中で,その数学の起源背景や応用まで言及されることはほとんどない.
・Bでは,我々を身近に支える数学を見えるようにする.数学が応用される社会/関連領域から数学を見る.数学が身近なものに思えることを狙う.
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 数学は,社会の種々の分野で使われており,社会を支えているにもかかわらず,「数学を使ったことがない」と大人が平然と数学を軽視する.字が書けないのは恥だが数学を知らないのは恥でないとする社会や家庭は,子供の数学軽視を助長している.数学が役立たずではないと,啓蒙活動を行う必要がある.数学月間の対象は,学校教育より広い対象に向けられる.
 最先端の数理融合研究の推進には,足元を固めることも忘れてはならない.啓蒙活動は研究活動のように具体的な成果を得ることは出来ないが,継続的な地道な活動が必要である.また,種々の境界領域から数学を見る幅広い視点が必要である.数学が理科系文科系を問わずあらゆる分野で活躍している様を知るのは楽しいことでもある.
 数学月間活動への,幅広い分野の皆様のご理解ご協力をお願いいたします.(Tani)
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SGK通信2007-03

「数学月間」思潮(その2)

戦後60年(還暦)の2005年に始められた数学月間の3年目、本年平成19年(2007年)の数学月間標語は数学と社会の架け橋」と提言したい。
米国は建国210年1986年に発足したMAMのテーマ
昨年2006年は「数学とインターネット保全」
今年2007年は「数学と頭脳」と報ぜられています。
このところ1〜2年の「数学と社会」に関し懸念する話題をメディアから拾ってみました。
 ◇日経2006(H18)2.27(月)技術立国揺らぐソロバン。ソロバンが国際競争力のカギを握る。
研究者・技術者、今後25年で100万人超す不足。子供たちの数学離れは深刻。15歳で「数学に興味あり」はわずか3割。

◇文部科学省2006(H18)5.17(水)数学研究と科学・産業技術との連携を考えるシンポジューム(日本数学会、日本学術会議主催)わが国ではその面での数学研究環境は年々悪化している。

◇朝日社説 2006年(H18年)6.13(火)同上「忘れられた科学」と題されたシンポジュームを取材。
数学の力、先細りさせないために、諸科学の先端分野或いは産業技術と数学の連携で我が国は不足しているとの声がある。
数学者はもっと生物学や工学など他の分野に進出して欲しい。
数学の力や魅力が社会に伝われば算数を好きになる子供たちも増えるだろう。
それは長い目で見れば数学の裾野を広げ、人材を厚くすることに繋がる。

◇第2年度 数学月間初日 2006年(H18年)7.22(土)数学月間懇談会、
機械工学系大家の方のご意見。昨今わが国の一部企業筋ではコンピューターがあるから数学は不要との風潮が見られるが米国IBMでは数学者をサービス部門に入れてソフト需要の開発をしていると聞く。

◇週刊東洋経済 2006(H18)12.16 小島定吉・日本数学会理事長に聞く、
数学は国の政策から忘れられた科学です。(以上表題)。
「数学は神様がやることだ」と恩恵に浴していくだけなら進歩の根幹に貢献できない。学問として固有には生きていけるかもしれないけれども、数学が社会から分離しちゃう。
米国の場合は企業の人も数学界に入っているんだと思う。
我が国でも数学と産業連携の振興、教育再生で数学教育時間数の充実が望まれる。

◇朝日 2006(H18)12.17(日)安部首相直属の教育再生会議。学力向上を重視。教育内容の充実や授業時間の増加
(数学の教科書はその事柄の社会的背景についての説明が少ない。数学月間で副読本的教材を提供したら数学に対する興味を増やし、教育再生の効果が上がる。)
 
◇ある数学の大家からの設問で数学者は年中数学をやっているのに何で数学月間が必要なのか。然るが故に数学月間は数学をやるだけのものではない。
数学と社会について考えてもらう期間と思ったらどうか。

社会から見ても年がら年中数学を考えているわけにはいかないので、大体夏休みという時期(7/22〜8/22)を狙って数学的行事をやる意義付け、社会的習慣をお勧めしたい。

いろいろなご意見を総括して、数学月間活動に期待される品質機能を並べると
(1)数学をやさしく解説して数学の重要性を理解して貰う。
                 ・・・・数学力向上に繋がる
(2)数学と諸科学の連携を強める
                 ・・・・夫々の分野で更なる発展が期待される。
(3)地方自治体の行政にTQMを導入する
                 ・・・・財政再建に結びつく
(4)数学的概念の応用で新しいビジネスモデルをつくる。
                 ・・・・・仕事のやり方を改善する
(5)数学・コンピューター・珠算と親しみIT浸透に寄与
                 ・・・・・珠算の脳波はα波に着目

 が揚げられます。
第3年度数学月間(H19・7・22〜8・22)の更なる充実を願う次第です。

数学活用分科会 片瀬 豊(SGK発起人)
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数学月間の呼びかけ

数学月間へのご協力のお願い

日本数学協会: 会長 上野健爾

       ホームページ:http://www.sugaku-bunka.org

                       事務局:Tel:048-858-3941  Fax:048-851-2134
                       E-mail:sugaku@fa2.so-net.ne.jp
 


  日本数学協会は、7月22日〜8月22日を数学月間とすることを提唱しております。(22/7 ≒π, 22/8 ≒ e に基づき、8/8 (ソロバンの日) を含みます。)


 数学は種々の分野の基礎として社会活動を支えています。それだけでなく、数学を学び考えることは楽しく、また数学の多くの理論は美しさを兼ね備えています。数学の持つ、こうした多様な側面を知ることは、受験のため数学の勉強を強いられていると考えがちな子どもたちの数学学習の原動力ともなります。また、数学に無関心なばかりでなく、ときには数学を無用と考える日本の風潮に対して、社会活動の多くの部分を数学が支えていることを広く知らせることは大切なことと考えます。

 既に、学校での数学の授業に対しては、出前授業や種々の教育プログラムで多くの方々が学校と連携され活動されていますが、社会に向けての数学のアピールはまだまだほど遠いのが現状です。米国では「数学強調月間」英国では「ミレニアム数学プロジェクト」などが実施され、社会に向けて数学の重要性や面白さがアピールされています。日本でも我が国の実情にあわせた取り組みが必要と考えます。「数学月間」が社会における数学の重要な役割や、数学を学び考えることの楽しさを伝える役割を果たすことを期待しています。

  こうした活動は数学や数学教育に関係する多くの学協会が手を結んで様々な催しを行うことによって大きな効果があがると考えられます。貴学会(貴協会)の活動の一つに「数学月間」としての活動を加えて頂ければ大変意義深いものになると考え、このお手紙をお送りしています。

  また、こうした活動を効果的に行うためには、実施されるイベントを広く宣伝する機能をもったセンターがいずれ必要になろうかと考えています。現在、日本数学協会では「数学月間の会」(SGK)が作られ、「数学月間」に関する情報をSGK通信として随時発信しています。イベント等の情報をSGK世話人(谷克彦tani@rdc.ricoh.co.jp, FAX:045-590-1903 )までお知らせいただければSGK通信で公開宣伝させていただきますので、よろしくお願いします。


  このお手紙は以下の学協会にお送りしています。お近くの学協会へもご連絡いただければ大変有難く存じます。
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SGK通信2007-02(数学月間情報)

2007年米国MAMのテーマが決まりました(2007.1.6): 「数学と脳」です.

米国数学会AMS,米国統計学協会ASA,米国数学協会MAA,産業・応用数学会SIAMは,2007年MAM(数学強調月間)のテーマは,”数学と脳”とすると発表.
現代科学で最も刺激的な挑戦の一つは,人間の脳とその機構を完全に理解することだ.数学は,脳の最小要素から全体の脳まで,人間の脳の機構と機能を解き明かす研究で,重要な役割を担う.数学的モデルは,脳細胞,それらの相互作用,それらの機能の理解で,中心的な役割を担い続けている.1963年のノーベル賞は,励起可能な細胞の電気的特性を近似する微分方程式を用いたモデルで,アランロイドホジキンおよびアンドリューハックスレーに授与された.彼らが創り出したモデルは,ヤリイカ巨大軸索中の活動電位の励起と伝播の基礎となるイオンの機構について記述したものだが,単一ニューロン・レベルの脳活動をモデル化する後続の多くの発展に結びついた.

 モデリングとコンピュータシミュレーションは,単細胞から相互作用をする細胞が作る巨大ネットワーク集団までの種々のレベルで,脳機能がどのようなものであるかを理解するために,実験室実験で出来ぬことを補ってきた.理論的モデルやコンピュータモデルは,これらのモデルから導かれる実験と一緒になって,細胞やネットワークのレベルで,大脳皮質の回路,回路の発展や自己組織化を支配する規則,その計算機能の解明に用いられている.

 ネットワークの動的な研究は,細胞やネットワークのレベルで,脳のような巨大な非均一ネットワークに,どのようにして斉一な模様が広範囲に生起するかの解明を助ける.ニューロンネットワーク内に広範に広がる斉一なリズム活動−通常は異なった振る舞いをする機能−は,一般化された“てんかん”やパーキンソン病などの異常の説明を助けるだろう.

 イメージングは脳の活動と形態の情報を集める非侵襲的手法と,機能推論に用いる情報を提供する.
 イメージジング法は,数学とコンピュータツールに大きく依存する.イメージング法が,それぞれ異なる数学的方法を使用している限り,それぞれが一貫性があり意味のあるイメージを形成するために,検出器の生データを結合して処理しなければならない.多くの新規なイメージング法が,脳の特性を研究するのに使用されている.例えば,拡散テンソルMRI(磁気共鳴イメージイング)1)は,脳で白質2)の構造を解析するのに使用される.拡散強調MRIのようなイメージング方法は,非侵襲的に生体組織のミクロ構造を研究する手段を提供し,脳の様々な機能領域の間の解剖学的な関係の解明を可能にしている. これにより,科学者は,異なった脳の領域間の接続性を定量化し,脳のマッピング1)ができる.また,イメージイング自体,数学的,コンピュータ的挑戦でもある.典型的なfMRI(機能的MRI)実験では,1時間あたり1Gバイトかそれ以上の情報を集め,大量のデータを解析するための新しい統計分析手法が必要とされる.

 データの複雑さと取り込み量は,情報処理と解析に新手法の数学ツールを必要としている.数学は,これらの構造と脳の種々領域の機能,これらの領域間の相互作用の理解,モデリング,解析で中心的な役割を演じる.ここで強調した動的系,ネットワークの数学,統計学,イメージングを明瞭にする数学的ツールのさらなる研究は,すべての最前線で,我々に最も近く,我々の解明進歩を助け続けるであろう.
http://mathaware.org/index.htmlより翻訳 by K.Tani)
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(訳注)
1)拡散強調MRIは,脳組織中の水分子の拡散運動にチューニングし,血流のような速い運動には影響されずに,水分子の動きだけを観察する手法.
2)神経線維の多い部位が白質,神経細胞体の部位が灰白質.

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2007年.数学月間(7/22-8/22)標語:「数学と社会の架け橋」です.
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2006年の数学月間は終了しました。

2006年の数学月間は終了しました。おかげさまで、すべての連携行事を無事に行うことができました。来年もよろしくお願いいたします。

7月22日〜8月22日は数学月間です

2006年度数学月間連携行事一覧

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1.日本大学文理学部 数学科 サマースクール

日時:8月5日(土) 午前10時30分より

場所:日本大学文理学部 オーバルホール(図書館3階)

内容:講演 森 真(日本大学教授)「πのはなし」
      茂手木 公彦(日本大学教授)「可能?それとも不可能?」
   講演終了後、ティータイム

費用:無料

参加資格:参加ご希望の方は、お電話またはe-mailにてお申し込みください。高校生、先生方、社会人の方、どなたでも参加できます。

問い合わせ・申し込み:日本大学文理学部数学教室
           電話 03-5317-9727
           メール info@math.chs.nihon-u.ac.jp

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2.お茶の水女子大学 夏期数学講習会

日時:7月28日(金) 9:00-9:30(受付) 9:30〜16:00(講習会、12:00〜13:30(昼休み))
   7月29日(土) 9:00-9:30(受付) 9:30〜16:00(講習会、12:00〜13:30(昼休み))

場所:お茶の水女子大学理学部3号館7階701号室(受付:理学部3号館7階エレベーター前)
(29日は確定、28日は変更の可能性があります。)
(土曜日は、南門は施錠されております。正門をご利用ください。)
地図はこちらhttp://www.ocha.ac.jp/access/index.html

内容:7月28日 「円、楕円曲線の美と暗号」
   横川 光司 氏(理学博士)お茶の水女子大学理学部教授
   7月29日 「高次元空間は幻か現実か:現代数学の空間像」
   深谷 賢治 氏(理学博士)京都大学大学院理学研究科教授
 詳しくはこちらをご覧くださいhttp://www.ocha.ac.jp/information/20060626.html

費用:受講無料、テキスト代 1,000円

申し込み:原則として次のいずれかにより事前参加登録をお願いします。
1. 事前にテキスト郵送をご希望の方は、テキスト代金千円を郵便払込による方法で、
夏期数学講習会 00100−2−122627、に払い込んでください。事前に、受講票、テキストをお送りします。  
2. 事前にテキスト郵送をご希望にならない方は、 kakikouza@math.ocha.ac.jp  宛に
?氏名、?住所、?勤務先、?テキスト希望の有・無をお知らせください。
メールによる返信を仮受講票とします。(テキストご希望の方には当日、代金を申し受けます。)
なお、何か質問等ありましたら、下記あてにはがきでお問合せ下さい。

〒259−0312 神奈川県足柄下郡湯河原町吉浜1921−147
夏期数学講習会(石塚重子方)  
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3.日本珠算連盟 第十六代名人位決定戦

日時: 平成18年7月23日(日曜日)
場所:パピヨン24ガスホール
      〒812-0044 福岡県福岡市博多区千代1−17−1
      電  話 092-633-2222
   詳しくはこちらをご覧ください
 http://www.syuzan.net/topicnew/0604/16meijin/meijin16.htm
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4.大学受験IRL 高校生の数学を学びなおしてみよう! 〜数列編〜

日時:8月8日(火曜日)午後2時〜4時

場所:大学受験IRL  http://www.irl.co.jp/
     千葉県柏市末広町4-13 関口由蔵ビル4階
       (常磐線・東武野田線柏駅西口徒歩1分)

内容:高校生の数学を学びなおしてみよう! 〜数列編〜
 高校生に「一番苦手な数学の分野は?」と聞くて、一番多く返ってくる
のが数列です。確かに数列にはいろんな考え方が次々と出てきて、すんな
りと理解することは大変難しいところです。
 さて、そんな数列を、大人の皆さんももう一度学びなおしてみませんか。
子供がぶつかる壁を一緒に経験すれば、子供の苦労や悩みを実体験として
共有できるでしょう。これは子育ての観点からみて、とても意義のあるこ
とだと思います。
 一日だけの短期講座ですので、数列の中でも分野を絞らざるをえません
が、その中では大胆にも、数列の中ではやや高度なところでもある、漸化
式を扱ってみようと思います。もちろん、できるかぎり楽しく、わかりや
すくお伝えします。ちょっと難しいところを考える大変さも味わいつつ、
数学の持つ論理やイメージが掴めてくる楽しさをぜひ感じ取って頂きたい
ところです。

費用:無料

申し込み:参加ご希望の方はメールにてご連絡下さい。
           irl@mx1.ttcn.ne.jp

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5.安達太良高原セミナー

日時:平成18年8月5日(土)〜6日(日)

場所:あだたらふれあいセンター(泊)
       福島県二本松市岳温泉二丁目66−2

内容:ピタゴラスからフェルマーまで
       ―― 安達太良山で整数と遊ぼう ――
対 象:高校生から大人まで。
    数学に関心のある方なら年齢を問いません。

定 員:20名程度

参加費:8,000円(1泊3食付)

備考:尚、数学月間初日の7月22日に合せて、第1回セミナーの記録小説である「Mの謎」(幻冬舎ルネッサンス)が発刊され、都内の書店にも並びます。昨秋お送りした書きっぱなしのものを推敲して、少しはスリムにしたつもりです。(後日送付予定)

申込み・問合せ先:日本数学協会福島支部 五輪 教一
(勤務先:県立橘高校  TEL   024-535-3395   
E-mail  gowa.kyoichi@pt43.fks.ed.jp)

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6.数学月間懇談会

日時:平成18年7月22日(土)11:00-11:45(講演)11:45-2:00(懇親会)
※時間を変更いたしましたので、ご注意ください。

場所:シーボニア(星陵会館4F,日比谷高校内)

内容:SGK通信と数学月間の在り方

会費:3000円

参加申し込み:SGK世話人まで
 谷:tani@rdc.ricoh.co.jp

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7.日本数学協会 第4回年次大会

日時:平成18年8月19日(土)13:30〜15:45
   ※17時から懇親会を予定しています。
   平成18年8月20日(日)10:00〜14:05
   ※14:05〜16:05まで実習講習会を予定しています。

場所:東京大学数理科学研究科棟(駒場キャンパス)

内容:会員の研究の発表および講演。詳細は「日本数学協会ニュース」をご覧ください。

会費:会員2000円、非会員4000円
   ただし、高校生以下無料。講習会のみの参加は材料費のみをいただくことになるかもしれません。詳細が決まり次第HPにてご連絡いたします。

参加申し込み:日本数学協会事務局
       048-858-3941
       sugaku@fa2.so-net.ne.jp

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8.スクールIE太秦校  IE数楽まつり

日時:8月6日(日曜日)午後1時〜3時

場所:IEもん(スクールIE太秦校のあだ名です。「いえもん」と呼びます。
     京都市右京区太秦堀ヶ内町30-53
       (京福電車帷子ノ辻駅、大映通りに入って左側にすぐ、徒歩1分)

内容:
小学生から大人まで、楽しく数学の楽しさを体感していただきます。
「手を動かして楽しめる」コーナーが6つ以上、用意してあります。詳しい内容は当日の楽しみにしますが。IEもんで試験的に行った時、拍手が沸きあがるテーマばかりです。特に算数、数学を楽しく、感動する原体験ができるように工夫しています。開催時間内に参加者が興味のあるコーナーに自由に参加できるという形態をとります。イベント的に楽しく、がやがや、わやわやで楽しんでいただきます。

コーナーの例

? 百マス計算…今やIEもん名物。タイムトライアル。大人より早いスーパー小学生。
? 折り紙…「できるだけ大きな」正三角形を折りだす。
? お手軽!異次元体験。あら、あら、異次元出現。
? 恐竜展開図。何からなったでしょうクイズ。
? 面積が増える変な図形。不思議も不思議!
? あなたも作れる年齢当てカード。にわかに、ハンドパワー王。
? ビリヤードの玉パズル。大学生より小学生のヒラメキ?
? 何秒でできますか。 14 x 45 = ?

費用:無料

参加資格:小学生から社会人まで、どなたでも参加できます。

申し込み:学区外より参加ご希望の方はお電話にてご連絡下さい。
     075-873-1435

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9.宝仙学園理数インター 第1回日中友好アルゴゲーム大会

日時:8月5日(土) 13:00〜17:00

場所:宝仙学園「HOSENホール」(地下鉄「中野坂上」駅より徒歩3分)

参加資格:アルゴゲームのできる小学5・6年生
募集人数:100人
参加費:無料

応募方法:インターネット・葉書・ファックスで参加者名・学年・住所・電話番号をお知らせください。

応募先:インターネット http://www.hosen.ed.jp/risu-inter
    電話 03-3371-7109
    FAX  03-3371-7144
  郵送宛先  〒164-8682 東京都中野区中央2−28−3
       宝仙学園中学高等学校共学部理数インター
締めきり:7月20日(木)17時まで
問い合わせ:03-3371-7109
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2006年の数学月間は終了しました(続き)。

2006年度数学月間連携行事一覧(続き)

10.上智大学理工学部数学科 講演会 社会科学と数学―保険・年金への数学の応用を交えて

日時:2006年8月11日(金)

会場:102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
   上智大学9号館3階9−353教室

内容:13:30−14:30 日笠克己((社)日本アクチュアリー会 理事長)
                              アクチュアリとはなにか
    14:45−15:45 坂本純一(野村総合研究所)
                          年金制度と数学
    16:00−17:00 松原望(上智大学外国語学部教授)
                           数学で考える民主政治

会場へのアクセス:JR中央線「四ツ谷駅」下車、徒歩五分
http://www.sophia.ac.jp/J/sogo.nsf/Content/access_yotsuya

懇親会:講演会後、懇親会を開きます。参加を予定されている方は
          8月3日(木)までに世話人までご連絡ください。

世話人:筱田健一(上智大学数学科shinoda@mm.sophia.ac.jp)

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11.パナソニックセンター   リスーピア・オープン記念行事

日時:8月5日 14:30〜16:00

場所:パナソニックセンター東京
最寄り駅:臨海線 国際展示場 または、ゆりかもめ 国際展示場正門

テーマ:「これからの日本に必要な教育とは」
                   〜理数離れの克服に必要なもの〜(仮題)
パネリスト:安西祐一郎(慶応義塾大学 塾長)、菅義偉(総務副大臣)
            坪田耕三(筑波大学付属小学校 副校長)、中村桂子(JT生命誌研究館 館長)
            毛利 衛(日本科学未来館 館長、宇宙飛行士)ほか
コーディネーター:赤堀侃司(東京工業大学 教授)
参加費:無料 ホームページから事前のお申し込みが必要です。
    http://panasonic.co.jp/center/tokyo/ にて受付

 どのようにすれば子どもたちが理数好きになるのか、またそのために学校・家庭・地域社会は、どのように連携していけばよいのか、という観点で活発な議論を展開していきます。

オープンに関連した記念行事は他にもありますので、ぜひホームページをご覧ください。
http://risupia.panasonic.co.jp/ 


12.リスーピア・8月の数学関連ワークショップ 「算数パズル」

日時:8月12日(土)・13日(日)10:30〜12:00、14:00〜15:30 

定員:各回50名
  担当者:岡部 恒治 (数学協会副会長)

参加費:無料 ホームページから事前のお申し込みが必要です。
http://panasonic.co.jp/center/tokyo/ にて受付
 
場所:パナソニックセンター東京

最寄り駅:臨海線 国際展示場 または、ゆりかもめ 国際展示場正門


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13.『江戸時代の和算家』〜和算や和算家が登場する小説や物語〜

場所:松茂町歴史民族資料館・人形浄瑠璃芝居資料館
   〒771-0220 徳島県板野郡松茂町広島字四番越11番地の1

電話:088-699-5995
FAX: 088-699-5767
期間:8月13日〜8月27日
展示:和算家などが扱われた小説など
学芸員:松下師一(まつしたのりいち)
入場無料 詳しい情報は電話で学芸員にお問い合わせください。(三原から連絡があったと言っていただいてよい)


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数学月間ご協力御礼

■本年度の数学月間期間中に興味ある多くの連携プログラムが各所で実施され,数学への関心が一層高まりました.ありがとうございます.今後ともより一層のご協力お願いいたします.

■8月19日の理事会で,数学月間の会の委員増強の方針が承認されました.これから委員体制や来年の数学月間の検討を進めていきたいと考えます.ご協力お願いいたします.

■ 数学と諸科学・産業を社会とのかかわりの視点から,楽しい啓蒙活動を行うのが数学月間の狙いです.物理も産業も,医学も芸術も,保険も芸術も,宇宙も地球も,和算も珠算も,....種々の分野で,数学の庶民とのかかわりを掘り起こしましょう.

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SGK通信(13) 懇談会参会御礼

速報!!

本日、岡部副会はじめ15名の参加を得て、有意義に数学月間の開始日を祝うことが出来ました。

講演の部:
1.山崎圭次郎氏(東大名誉教授)
数学月間の期間にちなむ22/7と22/8が出現するπとeの連分数展開の説明、および公開鍵暗号について。(photo1)

2.真島秀行氏(お茶大教授)
数学と社会:ギリシャ時代から今日まで、数学は戦争にも平和にも使われた。幕末の和算家西田明則(明治になって東京湾海保の建設)の紹介。(photo2)

3.鈴木裕道氏(文科省、基盤政策課)より、数学月間の重要性とその振興への励ましのスピーチを戴いた。(photo3)

4.連携イベントの一部紹介: お茶大、上智大、安達太良高原セミナー、パナソニックセンターなど。
*このあと会場を移動し、種々分野の参加者を得て有意義な懇談を行った。
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! SGK通信(12)

SGK懇談会---開催案内(第4報)

!開始時間の変更あり!

日時:2006/7/22,11:00-11:45(講演)11:45-2:00(懇親会)
場所:4B会議室(講演),シーボニア(懇親会)(いずれも星陵会館4F,日比谷高校内)
会費:¥3000円

SGK顧問の山崎圭次郎先生,真島秀行先生(お茶大)から,興味あるレクチャーいただくため,開始時間を早めました.

ぜひ,ご参加ください.
参加申し込み:SGK世話人まで
 谷:tani@rdc.ricoh.co.jp
[7/11-17は,谷は不在のため,この間のご連絡は,片瀬氏(Fax:045-833-2411)まで]
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MAM2002

Mathematics Awareness Month ( MAM )――April, 2002

   「 Mathematics and the Genome/ 数学と遺伝子 」


数学連合政策会議 ( JOBM )は,今年のMAMは我々自身の遺伝子の理解への数学の貢献に焦点を当てると公表した.

人ゲノムの配列の解読がまじかに迫り,我々のすべての遺伝子,あるいは染色体中にあるもののカタログができると,科学者はもちろん我々すべてが,基本的な医学的,生物学的問題に対する非常に大きな洞察の鍵を手に入れたと感じるだろう.不幸にして,我々がこれらのプロジェクトからの新しいデ−タの洪水につぶされているとしても,新しいデ−タの蓄積を解釈したり使ったりする問題が起きて,将来実現するであろう生命科学の方法に挑戦することになろう.数学はこのデ−タを扱ったり理解したりするのに中心的な貢献をして,将来の解析に大変大きな役割を演ずるであろう.

ゲノム配列解析のデ−タ収集が自動化されて来たので,大きくて速い効率的なコンピュ−タ・アルゴリズムが,実験者が順序解読した断片から遺伝子を再構築したり,おびただしい順序データ中の遺伝子の位置づけを行うのに利用された.遺伝子の静的な図は殆ど手中にあり,蛋白質の動的システムや遺伝子が作るRNAの研究や,深遠で複雑なシステムが如何に制御されているかの研究に移行している.機械学習の動的システム手法と統計学の両方が,ゲノムの制御システムの巧みな処理を解明するのに使われている.統計学における挑戦的な課題が,実験から導かれるであろう情報を最適化するような実験を計画するために使われてきた.これらの技術は,腫瘍の型の分子的サインの識別や,診療所で癌治療の処方箋に使われている.マイクロアレイ技術は,何千という可能性のある遺伝子生成物を同時に測定し,ゲノムのダイナミックスのスナップショットをとることができる.大きな生命分子のコンピュ−タ・モデルは今や製薬工業における製薬発見の中心となっている.

MAMポスタ−は今日の遺伝子科学の数学的観点を強調している.今年のMAMプログラムは人ゲノムを理解し,数理科学の医学・生物学における役割を探究するために科学者,教育者や政策決定者に資源を用意するであろう.

数学は,人ゲノムプロジェクトの多量なデ−タベ−スの管理と解析を可能にする.数量的解析,統計学やモデル化が,我々各自の独自性を決定する遺伝子情報の青写真であるDNAの地図づくりと配列決定で重要な役割を演じている.研究者は,数学と生物学の融合が,病気の診断,処置や予防を,個別に特定して行い,非常に成功するようになる分子医学の新しい時代の到来を予言する.
「 遺伝子学の背景 」
我々の身体のあらゆる細胞の中に,23対の染色体として,遺伝的情報のセットが含まれる.DNAから最初に作られた長い鎖である染色体は,我々の細胞にあるコイル状の長い糸のような分子である.各染色体は次々に糸の上にあるビ−ズの様に見える遺伝子を持っている.- - - -
Tani/Katase
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MAM2003

Mathematics Awareness Month ( MAM )――April, 2003

   「 MATHEMATICS AND ART/ 数学と芸術 」


数学と芸術のかかわりは,何千年も前に遡る.古代ギリシャ人,ローマ人は,数学を彫刻や建物の審美的設計に利用した.15世紀に,レオナルドダビンチは,”私を数学者でないとは言わせない”と書いている.16世紀に,デューラーは描画に遠近法を導入し数学を用いた.18,19世紀には,ゴチック大聖堂,バラ窓,モザイク,タイル張りのデザインに,数学は積極的に取り入れられた.20世紀では,幾何学的形態は,キュービストや多くの抽象表現芸術家にとって基本であった.この十年では,作品の基礎にトポロジーを用いる彫刻家がいくつかの賞を得ている.数学と芸術の密接な連携は,オランダの芸術家M.C.エッシャーの作品中に見られる.数学概念のうちで,彼の作品に現われたものは;無限,メビウスの帯,モザイク細工(平面分割),変形,反射,プラトン立体,らせん,対称性,双曲平面などである.
MAM2003のポスターは,エッシャー流のコンピュータが描く,双曲平面のポアンカレ・モデル平面分割で,Douglas-Dunhamによる. Tani/Katase
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MAM2004

数学強調月間 ( MAM )―――2004年4月

「 The Mathematics of Networks/ ネットワ−クの数学 」

 人間の遺伝子連鎖の解明されるまでの研究成果の裏話を述べるにあたり,多くのジャ−ナリスト達は遺伝子の数を引用して,予想より非常に少なかった事を指摘した.
事実,人間の遺伝子の数は蠅の様に大体同時に連鎖された他の有機体の遺伝子の約3倍程度である事が判明した.これは,如何にしてできたのか?
その答えは有機体の遺伝子の数ではなく,むしろ遺伝子を連結する相互連絡の仕組みが
有機体の複雑さを決定するという事である.今日,多くの科学者たちは遺伝子の網状組織に焦点を当てて,その解明に日夜努力している.物理学,社会学,伝染病学,経済学 等 他の多くの分野で網状組織( ネットワ−ク )を研究している人がいて,遺伝子研究者は,その研究者と補完的な研究をおこなっている.幸いな事に これら多様な科学者たちの研究はどんどん発達して,且つ尚進化しつつある数学の領域 所謂「 グラフ理論 」( Graph Theory )を応用して それ等の網状組織( ネットワ−ク )に関する有用な知識を得て,科学者たちは仕事をしている.彼等は応用科学者や数学者も又チ−ムに組んで新しい方向を探りながら動いている.我々は,これらすべて研究分野を通して,2004年の数学強調月間において,「 ネットワ−クの数学 」をやり甲斐のあるテ−マとする.我々は更に刺激的な領域について学んでいく為に,同封するポスタ−,論説やWeb(それ自体が最も研究されているネットワ−クの一つ)の利用を通じ勇気づけていきたい.
Funada/Katase

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MAM2005

数学強調月間 ( MAM )――4月, 2005

   「 Mathematics and the Cosmos/ 数学と宇宙 」

数学はあらゆるレベルで宇宙を理解しようとする我々の試みの中心にある.リ−マン幾何やトポロジ−は宇宙のモデルを提供する.数量的シミュレーションは大規模動力学を理解する助けとなる.天体力学は太陽系を包括する鍵を握っている.数学的ツ−ルの広い多様性は我々を取り囲む空間を実際に探査する為に必要になってくる.
米国の数学会,統計学協会,数学協会と工業応用数学協会は,2005 年MAMのテ−マを「数学と宇宙」にすると公表している.
数学は最も理論的なところから最も世俗的なところ迄あらゆるレベルで宇宙を理解する我々の試みの中心にある.現代の宇宙論は,3次元から多次元の湾曲した空間概念に沿って空間の性質を考えたリ−マンのアイデアに基づき,アインシュタインによって4次元時空間が採用された.重力は幾何であるというアインシュタインの基本的な洞察である.彼の有名な場の方程式から,アインシュタインは理論的な根拠に基づいて,重い対象物のそばを通過する時光線が曲がること,水星の近日点の歳差の正確な量,宇宙の膨張,ブラック・ホ−ルの存在,連星の挙動,重力波の存在を演繹し,それらの正当性を確証する実験を導いた.
直接実験の領域に関しない場合でも,他の数学的方法が銀河系と星団,銀河系とブラック・ホ−ルの衝突や他の大規模な重力の相互作用運動のシミュレーションを実行するのに重要である.太陽系のレベルではニュ−トンによって始められ,引き続く世紀を越えて生み出された数学的方法が,潮汐の動き,地球の赤道のふくらみ,以前には知られていなかった惑星の存在,彗星の軌道と戻り時間や丁度過去10年に彗星軌道を行く他の星の存在を説明し予測した.
実際に宇宙探査の領域では,数学的技術は月や火星や他の惑星に到達する有効な軌道を計画し誘導するためや,土星へのカッシニ・ミッションからの最近の壮大な写真を,数億マイルの宇宙を超えて送るための,符号化,圧縮,伝達に使われる.   Tani/Katase

      *     *     *     *     *
「テ−マ・エッセイ」
  ◇ 数学と宇宙  Robert Osserman
  ◇ 宇宙の形   Sarah J.Greenwald
    ◇ 天体力学   Richard Montgomery
    ◇ 宇宙探査   Robert Osserman
◇ ブラック・ホ−ルからダ−ク・エネルギ−へ:21世紀の宇宙論
         Robert Osserman
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SGK通信(11)

SGK懇談会---開催案内(第3報)

「数学月間について話し合いましょう」

日時:2006/7/22,11:30-2:00
場所:シーボニア(星陵会館4F,日比谷高校内)
会費:¥3000円

SGK顧問の山崎圭次郎先生もご参加予定です.
米国MAMの興味あるお話が伺えそうです.

数学文化の普及,教育,数学と諸科学・産業との連携分野,
種々分野の統計学,解析・シミュレーション,インターネット,暗号,.....幅広い分野の皆様のご参加をお待ちします.

参加申し込み:SGK世話人まで
 谷:tani@rdc.ricoh.co.jp
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SGK通信(9)

数学と社会の架け橋を求めるメディアの声がしばしば登場するようになつた.朝日,社説,「数学の力」06/06/13,日経,続ニッポンの力「技術立国揺らぐソロバン」06/02/27など.本協会が掲げる数学文化の向上,浸透の必要性は衆目の痛感している所のようだ.

数学月間に適した将来の取り組みテーマについて,気軽に話し合いましょう.
(これまで,話題になったものの列挙)

1.エレベータの制御.通信.暗号.金融.
暗号は,米国MAMの本年テーマである.日本の実情に関するエッセイが欲しい.
講演会.講習会.研究会に発展させたい.

2.統計学の応用
医療.診療.治療.医薬.
社会心理学の解析.考古学.
各分野向けの研修会,研究会を求める声が多い.

3.数学力の進出/連携
バイオ.新材料.情報通信.生物学.工学.
諸科学・産業と数学の連携「礎の学問:数学」シンポジウムでの提言があった.→SGK(3)
各科学分野との発展.エッセイ,シンポジウムが望まれる.

4.企業経営.工程管理

5.ソロバン大会復活
ソロバン+パソコンの駅伝大会.脳機機能計測等

6.数学の魅力アピール
イベント.講習会.市民講座

7.数学と財政再建
小野晋也議員(著書:山田方谷の思想)提唱課題.TQMの地方行政への導入など.
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SGK通信(10)

米国MAW/MAMの概要紹介の第2弾です.
今回は,1996年〜2001年の分を公開します.
インターネット(1997)のレビューは,
会員の船田智史氏の協力を頂きました.

前回同様,誤訳発見やコメントなどお寄せください.
(もし,誤り等あれば,谷に責任があります.)
SGKの意見交流の材料にしていきましょう.

どこかの年度に興味をもたれて,個別のエッセイを探索し,
翻訳されたりした場合は,ぜひ投稿ください.
SGK通信を充実していきましょう.
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MAM1996

数学強調週間 ( MAW )――4月21〜27日, 1996

  「 Mathematics and Decision Making/ 数学と意志決定 」

数学連合政策会議 ( JPBM )は,諸君を数学強調週間4月21〜27日,1996年の期間に,数学の広がりと深さの祝典に御招待する.1996年のMAWのテ−マは「数学と意志決定」で,その話題の広さと範囲は,多くの聴衆に対し数学の力と多様性を伝える一つの焦点として有用である.
我々は毎日多くの意志決定をしている.天気予報に従って,出掛けるル−トに合う服を決める.更に多くの意志決定が,商品やサ−ビスの提供者や公共政策の立案者に求められる.数学は多くの意志決定に対して,重要な役割を演じる.用いられる数学に対するよりよい理解は,我々を感動させるよりよい意志決定や理解力を助けるであろう.
数学と意志決定は,確率.危険.不確実や予言の様な概念を含んでいる.財務上の意志決定は,ポ−トフォリオ最適化.選択過程や危機管理の様な手法を組み入れる.オペレ−ション・リサ−チ ( OR:作戦計画 )――ある実際的行動を最適化する数学モデル――は政府や工業界で広く利用される.危機評価や管理は公共政策――特に健康と環境政策――をつくるのに重要な意味をもっており.通常の研究では容易に研究され得ない極端な状況へ如何に外挿するかというより広い論点を示唆する.
ここにより多くの聴衆を数学にさらす一つの機会がある.――新しい数学の創造と発見から意志決定に使える多くの方法を示す.我々は諸君に諸君の同僚と共に MAW 1996のために直接,計画を始めることをお薦めする.諸君は諸君の学園.会社.あるいはその地区の学校で特有なプログラムによる MAW 1996を観察することが出来る.アイデア発想のために祝典MAW 1995年に選ばれた活動の添付要約を見て下さい.

 エッセイ ( 試論 )」:数学と意志決定――
Paul Davis, Worcester Polytechnic Institute.17人の顧問団からの意見を編集した.

意志決定が我々の生活を形づくる.数学は,いかなる意志決定においても,情報をふるいわけ選択肢の比較を合理的に行う.数学的モデルが,コンピュ−タが生みだすデ−タの圧倒的流れを制御し理解して,意思決定を支援するコンピュ−タ・プログラムの基礎となっている.数学は,不確かさに直面して,情報の質を評価改良し,選択肢を明確に提示し,役立つ選択とその結果を示し,大きな目標に到達するのに必要な,小さな意志決定を制御しさえもする. 統計.最適化.確率.待合せ理論.制御.ゲ−ム理論.モデリングやオペレ−ションズ・リサ−チの様な数学――意志決定に用いる数学応用分野――は,公共政策,健康,ビジネス,製造業,財務,法律,その他の多くの人間の企てにおいて、難しい選択をするのに欠くことはできない.数学は,経済的な発電,金融市場での利益,有効な新薬の認可,法的証拠の優劣,航空機の安全,複合建設プロジェクトの管理や新ビジネス戦略の選択などの多くの意志決定における心臓部である. Tani/Katase
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MAM1997

数学強調週間 ( MAW )――4月20〜26日, 1997年

  「 Mathematics and the Internet/ 数学とインタ−ネット 」

   ◇ テ−マ・エッセイ
数学とインタ−ネットは,言語とシェクスピアの作品との関係とよく似ている.というのは,彼の作品は言語なくしては考えられないからである.一方,彼の作った詩や演劇の中では,逆に使われた「言葉」を豊かにしている.コンピュ−タは,数学という言語の中から生まれた.二進数がもとになって,コンピュ−タは言葉,音楽,画像などを表現させる事ができ,そして今や,PCマシンは 0と1の2数だけでインタ−ネットを通じてそれらを伝達する事ができる.コンピュ−タは,その様々な動作やインタ−ネットのアドレス設定,さらには情報検索エンジンさえも,数学の論理を使った公正なル−ルに従っている.インタ−ネットの世界では,数学はメッセ−ジや金銭取引の秘密保持の心臓部として,機能している.また,数学は,大容量ファイル伝送時のデ−タ圧縮,符合化およびエラ−修正のための基礎的ツ−ルである.また,数学は,電子メ−ルの住所管理やWWW(世界規模の情報検索=Web)検索のためのデ−タベ−スの土台であり,メッセ−ジ発送やネットワ−ク管理の代理人としての役割もある.また,インタ−ネットは,数学の学術研究や教育の進展に大きく貢献しているのだ.教育者や学術研究者のグル−プは,電子メ−ルやニュ−スグル−プ(会員制掲示板)さらには,特別なWebを通じて情報交換している.
また,インタ−ネットは,2000年間, 安全と考えられてきた慣例信号コ−ドを壊し,数十の国を通してコンピュ−タを横断的に結合する最近の協同努力ともいうべき分散処理(Distributed Computing)を支えている.
インタ−ネット上の管理デ−タ―――殆どの人が知っているように,インタ−ネットメッセ−ジ,電子メ−ル,画像,音声,デ−タベ−ス検索結果は,すべて0と1の連続信号として伝送される.数学はこの二進数への変換と伝送という二つの領域の中枢である.
インタ−ネットのセキュリティ―――インタ−ネット上のセキュリティは銀行の金庫室の安全と全く同様に重要である.
セキュリティの範囲は,メッセ−ジのプライバシー維持とコンピュ−タの完全保全であり,その他多くの問題の中で金銭取引の信用保持も含んでいる.
急速に進展しつつあるインタ−ネット市場は,例えば何百年来の古い整数論に過去20年の新しい知見を結びつけた秘密コ−ドに大きく依存している.
更に,このようなコ−ドを解読するための努力が,広く配置されたマシンで分散処理する様に,インタ−ネットを利用してなされる順番に行う分散処理は多数の素数因子に対する系統的探索に関するフェルマ−の古い手法を,近代的に拡張する決定的な方法で支えられている.
デ−タベ−スと検索―――Alta VistaとかYahooのような強力な検索エンジンによって,インタ−ネットユ−ザ−は全てのサイバ−空間に隠された専門化された情報の金塊を見つけ出す事ができる.これらほとんどの検索ツ−ルの心臓部は,キ−ワ−ドの索引にある.各々の索引は,キ−ワ−ドを含むWebサイトのエントリ−リストに載せられる.
(ある検索の索引で“数学”へのエントリ−は332,966サイトと表示される).
理想的な検索エンジンは,与えられたキ−ワ−ドについて全てのエントリ−索引を横切るだけでなく,検索者の要求に応じて
各表示サイトの関連可能性を反映した優先性評価をも返信する事である.
最新のある理論では,関連性のある幅広い検索は結果として索引の中に情報のベクトル空間モデルを導入する.空間の座標は索引の項目であり,誰もが検索できるキ−ワ−ドの語彙である.各Webサイトは,そのキ−ワ−ドの上でヒットする事で座標が決まる空間の一点である.そこでは多分最も関連するキ−ワ−ドに最大の座標値が与えられる.同類の情報を持つサイトは最寄りの空間中のある点によって代表される.
検索とは,非常に高次元の空間中で理想的には空間の次元より速くなる計算でもって,最も近い隣人を探す問題といえる.これらの空間にどのように情報が配分されるかという確率的モデルの割付けは標準的でない幾何学に導かれる.例えば不等辺三角形(二辺の和が残った一辺よりいつも長い)は役に立たない.むしろ,更なる効率的な検索演算法の発見への挑戦を複雑にする.代数的透視からキ−ワ−ド座標のベクトルは,情報サイト投射マトリックスに対してキ−ワ−ドの縦の列と考えられ,与えられたあるキ−ワ−ドに対応する列を横切って そのキ−ワ−ドを含む各サイトのいずれかにエントリ−する.最終目標は,キ−ワ−ド間の関係を明らかにする事によって,同類の情報をもつサイトを見つけ出す事である.
親戚関係デ−タベ−スの処理に関するル−ルは,そのデ−タベ−ス構造に対する代数的相関あるいは解析的相関により数学的に定義される.数学はデ−タベ−ス構成を記述するフレ−ムワ−クであり,数学的ツ−ルはそれらの効率と信頼性を改良するための基礎である.
経路とネットワ−クの構成―――中規模のロ−カルネットワ−クは相互に通信する一万組の結節を有する.彼等が分配するメッセ−ジは,ネットワ−クのトラック上を光の速度で走っている列車のようなものである.汽車の各々の車両は1メッセ−ジの一部分を運ぶ,それはあたかも長い手紙が一連の多数の葉書に別けて書かれ,それが車両一台に一枚づつ別けて乗せられるようなもので,通常一つの列車には多くのメッセ−ジからの葉書が混載される.待合わせ理論(Queuing Theory)の数学的思考は,これらのメッセ−ジの束の大きさと列車の到着のパタ−ンに関する情報に基いてメッセ−ジを取り扱う通信方式の挙動を予測する事ができる.(古典的待合わせ理論では顧客の到着パタ−ンと窓口時間が与えられると銀行での待ち時間を見積もる事ができる.)しかし交互メッセ−ジを扱う方式の研究はメッセ−ジ交通の数学的モデルに基いている.良いモデルは新しい方式が待合わせ理論の予測と実際に同様な形になる事を保証し,悪いモデルは方式を開発する人に履行し得ない事を約束させる事態に導くだろう.
情報検索(Web)上の数学―――数学者はインタ−ネットとWWW=Webの利得をフルに享受している.これらのツ−ルは彼等に教育と学術研究の向上のため地理的或いは学問上の境界を超えてアイディアと技法,そして資源を共用させている.
数学とインタ−ネット―――数学はインタ−ネット操作の言語である.
それは言葉や映像を叙述する二進数からWWW=Web=情報検索に対する検索エンジンの複合的デ−タ構造に至るまでを含む.
整数論のような分野からの新旧アイディアの巧みな組み合わせによって,金銭取引保証に関するデ−タ暗号化のようなインターネットのキ−テクノロジ−の開発が可能になった.
同時に,インタ−ネットによって,数学教師や研究者の間で世界規模的に協調が進み始めている.その協調によって,幼稚園から大学までの教育を促進し,又純粋数学と応用数学の最も難しい問題に対する我々の認識が高められつつある. Funada/Katase
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MAM1998

数学強調週間( MAW )――4月26日〜5月2日, 1998

   「 Mathematics and Imaging/ 数学と画像処理 」

医学,コンピュ−タ−科学,宇宙探検,その他諸々の分野の画像処理にとって,数学は基本要素である.例えば医学はインピ−ダンストモグラフィ応用の断層撮影技術の恩恵を受け癌性腫瘍の診断を大いに改善し,又動的解像法によってMRI磁気共鳴画像から心臓鼓動のイメ−ジを抽出できる様になった.コンピュ−タ−画像は,数学ツ−ルの全分野に依存している.ウェブレット変換は3次元映像を2次元画像の中で効果的に表現してコンピュ−タ・グラフィクスにより創出された画像が,現実感があり違和感のない可視実現となる.Microsoft百科辞書や同社の7000カラ−イメ−ジが,フラクタル画像圧縮技術により1個のCD-ROMに収納されている.画像圧縮技術は又宇宙探査の基本ツ−ルである.例えば火星探査衛星からの信号をモニタ−している科学者達は宇宙船が火星に到着するとき,僅かに毎秒40バイトのデ−タを受信するに過ぎない.(普通のモデムより700倍遅い)圧縮は通常イメ−ジデ−タを15乃至20の倍率迄通信速度を増加させている.画像の基本特性を損なわずに数百倍の圧縮比率に迄高めようとする新技術も間近であり,これらの新機軸の一つウェブレット画像圧縮は,既にFBIの指紋記録巨大圧縮ファイル(ア−カイブ機能による)にあって情報検索を可能にしている. イメ−ジ復元技術は種々の分野において他の方法では隠れたままになっているイメ−ジの細部を抽出する.人工衛星,医療画像装置,天体望遠鏡,そして法廷に証拠提出されるアマチュアのビデオ画面迄もが含まれる.

◇ テ−マ・エッセイ――政治家や広告屋は画像を加工したとしてしばしば告発される.多くの数学者にとって画像加工は身近なものになっているが,それは選挙を有利な方向にまわそうとか,売り上げを伸ばそうとかの次元ではない.これら科学者は,概念,ツ−ル,アルゴリズムを提供して,火星からの信号を使った電子映像,アマチュアのビデオテ−プから引き出した法廷での決定的証拠,機能臓器の画像による非侵襲的医学診断のような現代の奇跡に活躍している.
数学は種々の分野のイメージングで中核技術である.

--画像復元:法廷やNASAのラボで映像を鮮明にする.
--能動的光学:天体の鮮明な画像を宇宙飛行士に提供する.
--画像圧縮:FBIの指紋台帳,インタ−ネットのグラフィクス送信,宇宙写真の伝送
--トモグラフィ:外科手術なしに患者体内の癌性細胞を探査する.
--コンピュ−タグラフィクス:平面スクリ−ンに3次元映像を創出,表現,加工する.
--画像分析:血栓の大きさなど潜在情報を自動検出する.

現在要求されている数学は,マトリックス理論,偏微分方程式のような古典の現代応用からフラクタルやウェブレットのような新規概念にまでと幅広い.これら様々な応用の一つ一つで,数学は最新の科学計算や洗練された工学と並行して,基礎概念とアルゴリズムを定義して世界中の法廷,住居,研究所,オフィスで画像処理の道を開いている.
結論――古典の曲率論から最新のウェブレット迄数学思想は画像処理の根底を作っている.高速コンピュ−タと独創の工学と結合して,数学は我々を宇宙へ,そしてより鮮明に我々の体内に導いてくれる.数学と工業技術とのこのような結合は手許に巨大図書館を置いたかのように,又乱雑なデ−タの塊を可視化出来るようにして我々の世界観を照らし出す.数学は確実に我々自身と世界の視野を拡大している.Tani/Katase
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