2014年4月の記事一覧

無限の脅威

無限の脅威
http://www.mathaware.org/mam/2014/calendar/infinity.html
発散する数列は悪魔の発明であり,これに基礎を置くいかなるデモストレーションも残念なことになる.この不吉な言葉は,ニールス・アーベルに端を発する.無限級数を用いると,どんな結論でも導くことができる.多くの誤謬とパラドックスを生み出してきた.
Numberphileビデオでは,S=1+2+3+4+・・・・・=-1/12 というとんでもない結論が導かれる.

16世紀半ば,偉大なレオナルドオイラーは,S= -1/12 を導いたが,
数学者が悪魔の細部を解決するのに続く一世紀を要した.

オイラ=リーマンのζ 関数は無限級数として定義され,実部が1より大きい複素平面で収束するが,実部が1あるいは1より小さい複素平面では発散する.解析接続という手段を介して,極1を除く全複素平面に,ζ 関数の定義を拡張できる.
このように無限級数を,物理学者は弦理論や量子計算で利用しており,まんざら荒唐無稽でもないらしい.
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SGK通信(2014-19)結び目理論

トーラスを割って作ります.ドーナツも切り裂きます.by George Hart
最初のビデオは問で,次のビデオが答えです.
用いる数学は,トポロジー分野の結び目理論.
3次元空間に埋め込まれた円でシンプルな性質にもかかわらず難しい.
優れた入門書には,マーティンガードナーの著書がある.
http://www.mathaware.org/mam/2014/calendar/torusknot.html
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SGK通信(2014-18)魔術師Max Mavenの宝箱

魔術師Max Mavenの宝箱 
http://www.mathaware.org/mam/2014/calendar/treasure.html
魔術師 Max Maven が考案し演じています.

あなたがどのような2ケタの数字(例えば 10a+b)を考えていても,
a+bをあなたのキーナンバーとして,キーナンバーを減じると,
10a+b-(a+b)=9a となり,必ず9の倍数になります.
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SGK通信(2014-15)hexaflexagon

http://www.youtube.com/watch?v=AmN0YyaTD60#t=192
今日は,hexaflexagonの紹介です.テープを折り返して作った六角形ですが,3回対称に折り返すたびに,新しい面が現れます.
hexafleagonは,アーサー·H·ストーンによって1939年に発明された.その数学は,レ・プークの裏返しflexagon(ケンブリッジ大出版,2003)
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SGK通信(2014-14)黄金比の神話とミステリィ

黄金比の神話とミステリィ
http://www.mathaware.org/mam/2014/calendar/fibospiral.html
Keith Devlin

黄金比ほど魔法とミステリィに満ちた性質が,我々を引き付ける数はない.
その比は本当に黄金比なのか.その神話を選別する.また,自然界によく出現するフィボナッチ数列について検証する.
フィボナッチ協会(1963設立)というのがあることを知った.今年の第16回国際会議はニューヨークで開催される.
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SGK通信(2014-13)数学で心を読む

数学で心を読む
http://www.mathaware.org/mam/2014/calendar/mind-reading.html
Richard Wiseman
James Grime
チェッカー板を1つづつ進むのだが行き先が決まってしまっている.
基礎となる数学
ここで用いた原理はパリティ(偶奇性)拘束.これは,グラフ理論や組み合わせ論に属する数学で,多くの数学の分野’(例えば,代数的トポロジー)などにも係るものです.
オイラーのケーニヒスベルク橋問題の解は,18世紀のパリティ論の顕著な例,騎士のツアーの問題は,グラフにハミルトン閉路を見つける問題でした.
握手の補題やSpernerの補題のような基本的な組み合わせ論の結果も,パリティ拘束に基づいています.

パリティ拘束が働いている複雑な問題例に、ランプの点灯問題(All Ones Problem)があります.管理人は,朝,博物館中を歩いて,すべての部屋の電燈をオンにする.すべての部屋に電燈ボタンが1つあり、ボタンを押すと,その部屋だけではなく,隣接するすべての部屋の電燈もオン/オフされてしまう.管理人は,博物館内のすべての部屋を点灯することができますか?
驚くべきことに,その答えは博物館のレイアウト(フロアプラン)に依存しない.博物館がいくつの部屋を有するかやレイアウトに依存しない.
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