SGK通信(2015_01)フランスの数学週間

フランスの数学週間に関する調査報告を高窪さんから頂きました.(イントロだけここに掲載)
全文のpdfはここをクリックすると読むことができます⇒フランスの数学週間
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フランスでは、文部省主催の下、フランス数学会をはじめとして、20を超える全国規模の協賛団体が、パートナーとして参加して、2012年から、毎年3 月に、日付は、不定(第11 或は12週)で、「数学週間」が執り行われています。対象は、全国の小学生から高校生まで、これら生徒の両親、そして、一般社会人です。これまで一貫した5つの目的が掲げられています。
1/ 現在の、生き生きとした、そして、人々を引き寄せる魅力的な数学を提案する。
2/ 社会人の教養と日常生活の中で、数学の果たす重要性を力強く示す。
3/ 数学が重要かつ不可欠な役割を演じている様々な職業、そして、数学と他学問(物理、化学、生命科学、環境科学、情報科学、経済学、社会学、地理学、等)との間にある豊かな結びつきを示す。
4/ 文明(西欧、アラブ、インド、中国)の歴史と、これらの文明と芸術との結びつきとの中で果たして来た数学の重要性に光を与える。
5/ 数学を実践する事に依って、数学、創作の楽しみ、そして、独創性の三者の結びつきが明らかになり、美学的(創作)感情が生まれ得ることを示す。
これらの目的に応じて、毎年、次のようなテーマが、設定されて来ました。
第1回 2012年 「女子と数学」
第2回 2013年 「惑星である地球の数学」
第3回 2014年 「さまざまな文化の交差点にある数学」
第4回 2015年 「数学は、私たちを運ぶ」
また、上記テーマに呼応して、各大学区では、大学区事務機関が、独自の講演会を開催するなどし、加えて、20を超える全国規模のパートナーの各支部が主体的に、特徴ある活動も実施しています。これらの多くは、中学生・高校生 及び 社会人に向けられています。更に、一つの大学区に限って、参加する団体もあります。 第3回 2014年の項で、パリ大学区の活動の一端を極く簡単に紹介します。